もう手放せない、AirPodsの長期使用レビュー。
2016年12月13日に発売されたAirPods。
初めは「耳からうどん」と日本では登場時に不評かと思いきや、あれよあれよと街中でAirPodsを使用している人が増え、あっという間に市民権を得た印象だ。
そしてみんなが装着しているから既に違和感なく、恥ずかしがる事もなく愛用している人が多い。
とんでもない人気商品となった。
その要因の1つにはサッカーのW杯などスポーツ選手がバスから降りてきた際に着用している姿や、街中でみんなが使用している姿が勝手に広告となり、気づけばその異質な形状を見ると誰しもが「AirPodsだ」と認識できるようになった事は大きいと思う。
そして更に人気としては日本ではiPhoneを使用しているユーザーが多く、それに加え、iPadやMacシリーズなどのアップル製品との連携に長けているからだと思う。
このAirPodsの登場をキッカケに様々な企業が完全ワイヤレスイヤホンを発売してきた。
中にはAirPodsそっくりの形状のものまで登場した。
ただ、そのどれをとってもAirPodsほどの連携においての快適さを超えるものは現在も出ていない。
完全ワイヤレスイヤホンの特徴である有線の部分が一切なくなった事に加え、アップル製品との優れた連携性により大きな人気を博した。
音質や形状は2の次になり、みんなその快適性に病みつきになって使用しているんだと思う。
僕自身も初めて使った時、そして使い続けている間も本当に快適な音楽ライフを楽しめる事ができるようになった。
今更だけど一先ず外観から紹介していきたいと思う。

こちらが外箱。
アップル製品らしい洗練された箱。
真っ白な背景に真っ白なAirPods。

裏面。
ライトニングケーブルで充電。ここが次世代のAirPodsはワイヤレス充電に対応するみたいだ。
既にワイヤレス充電ケースの発売に関してはアップルのサイトにも掲載されているので間違いないと思う。
もう間も無く出てくるんじゃないかな。
ワイヤレス充電だけじゃないアップデートを期待する。

箱を開けると定番の「Designed by Apple in California」。

説明書など。シンプルで良いなぁ。
最近のiPhoneの箱は機種によってこのデザインはどうなのっていうのもあったりするけどこのAirPodsの箱が一番シンプルで洗練されていて好感が持てる。
AirPods登場!

とても良いデザイン。

こちらが充電ケース。
下部にはライトニング端子がある。
卵のような丸みを帯びた光沢感のあるケース。
この充電ケースもとても良くできていて15分間充電するだけで3時間再生できてAirPods本体が5時間のバッテリー、そしてこのケースと併用すれば24時間以上使えるという事で完全ワイヤレスイヤホンとしてはバッテリーの持ちは十分だと思う。

ヒンジ部分はシルバーになっていて、スムーズな開閉を実現している。
下部にあるボタンは再接続やリセットに使用する。
僕は一回も使ってない。
接続に関しては本当にスムーズすぎて。

iPhoneの最初のペアリングは本当に衝撃的な簡単さ。
iPhoneを近くに置いて、AirPodsの充電ケースを開くと勝手にiPhoneの画面にAirPodsに接続する為のポップアップが登場する。

そして「接続」のところをタップすればすぐに接続完了となる。
この簡単さは衝撃的!
今までのイヤホンはペアリングモードにする為にボタンを押して、iPhoneの設定画面に行ってBluetoothの接続画面で設定する必要があり、時にはうまくペアリングされない事もあった。
それがワンタップで接続できるのは本当に快適だ。
繋がってからはポップアップ画面には充電ケースとAirPods本体のバッテリー残量も表示される。
視認性が高く、ただでさえバッテリーが持つ製品なのに、これだけ視認性が高ければ充電を忘れる事もなかった。
ケースを開いたところ。

左右アシンメトリーにケースにAirPodsを装着でき、しかも磁石が内蔵されている為、ある程度穴に近づければ「カチッ」っと正常な位置にハマってくれる。
そして真ん中の部分には充電を表すインジケーター。
これから発売される新型の充電ケースはどうやら外側にインジケーターが搭載されるようなので、わざわざ開いて充電状況を確認する必要がなくなるのも更に使い勝手が良くなると思う。
AirPods本体。

感覚としてはiPhoneを買った時などに付属される、EarPodsのケーブル部分を無くしたデザインだ。
ただ棒の部分はそれよりも若干太くなっている。
使用にはもちろん全く問題なく、耳に引っ掛けて使用するんだけど落ちる心配はあっても実際に落ちる事はなかった。
これはランニングをした時にも十分に使えた。
ただ防水対応はしていないみたいなので、ダラダラと汗が吹き出るほどになる場合には使用を控えた方が良い。
それがなければランニングにもとても相性が良くて、あとで書くけど、良く出ているカナル型のイヤホンと違い、開放型のイヤホンなので外を走る場合に外の音も聞こえる為、危険性が少なくなると思う。
実際、他にも愛用しているB&OのE8でもランニングに使ったけど、あちらは足音が踏み込むたびにして気が散ったり、外の音が聞こえないので危険性が大いにあった。
ランニングで外の音が聞こえるのはとても重要だ。
僕はノイズキャンセリングヘッドホンとかできるだけ外の音を取り込みたくないタイプで歩いている時くらいならそれでも良いんだけど、ランニングの時は本当にう危険性を感じたのでランニング中に音楽を聴きたい、だけど外の音も適度に聞こえて危険を回避したいという僕の要望にはこのAirPodsがベストだった。
しかも完全ワイヤレスでランニング中の邪魔にもならない。

これだけストレスフリーなデバイスも本当に珍しい。
その為、これだけの人気商品になった。
音質に関して。
このAirPodsはEarPodsと同じようにカナル型と違い、インナーイヤー型。
これは耳の穴を塞ぎ切るわけではないので外の音がほぼそのまま聞こえる。
遮音性は皆無だ。
この外の音が聞こえるメリットととしてはランニングや歩行時に、車が近くを通る時にもそれがわかるので危険を回避できる。
電車やバスのアナウンスも聞こえるので乗り過ごす事を回避できる。
AirPodsを着けたままでも会話をする事が可能だ。
そういったメリットとは別にこのインナーイヤー型というイヤホンはかなり希少性の高いものになってしまった。
僕が他にも使用しているB&OのEARSETもインナーイヤー型。
現在は遮音性が重視されていてほとんどがカナル型で作られているイヤホンが圧倒的に多いのが現実だ。
ユーザーの中にもAirPodsがカナル型ならより良いと思っている人も多いはず。
実際、前述したメリットがあるものの外の音が聞こえるデメリットもある。
特に危険性もなく騒音があるところだと返って音楽に集中できなくなってしまう。
自分と音楽の世界だけを作りたくてノイズキャンセリングイヤホンやヘッドホンの需要が高いのもその為。
現在はカナル型が主流になっているのもその為だと思う。
具体的には飛行機や電車ではこのインナーイヤー型のデメリットを強く受けてしまう。
ただインナーイヤー型の音というのは結構魅力的でカナル型の音場の狭さがなく、とても抜けが良くて聴きやすい。
B&OのEARSETもE8と比べてもその圧倒的な音の良さに心惹かれている。
その音の良さからインナーイヤー型かカナル型を選ぶかは本当に悩ましい問題だ。
そしてAirPodsの音質については完全ワイヤレスイヤホンにも関わらず「結構良い」というのが印象としてある。
高音に関しては特にインナーイヤー型という事もあってクリアに出ている。
もちろん有線のカナル型、僕が愛用しているETYMOTIC RESEARCHのER-4Sと比べたりするとさすがに違いは出るけど、完全ワイヤレスイヤホンでこれだけの音質が出せるなら、比べない限り慣れていくと思う。
重低音に関してはあまり良くない。
ただ僕は重低音よりも高音が好きなタイプなので高音が好きな人にはこの方が音質としてクリアに感じられて良いんじゃないかと思う。
ながら聞きにはうってつけの商品だ。
最近イヤホンに多い、低音と高音が強調された「ドンシャリ」と違い、低音から高音までバランスのとれた「フラット」な音質なのがこのAirPodsだと思う。
ただ重低音は弱めなのでEDMだとかにはあまり向いていない印象。
AirPodsでの通話に関して。
最近では当たり前になってきているけどAirPodsでももちろんそのまま通話する事は可能。
僕は結構問題なく会話できるなという印象なんだけど、人によっては「ノイズが入る」「音が途切れる」といった症状も出ているようだ。
あくまで僕が使った印象としては「問題ない」と感じている。
音楽を聴いている最中でも着信が来たら右のAirPodsをタップするだけ。
これだけでもう通話ができるんだから本当に使い勝手は最高。
しかも誰からの着信なのか、連絡先を登録している相手であればSiriが「〜さんから電話です」といった事を伝えてくれる。
Macとの連携も最高だ。
僕はiPhone、iPad、MacBook Proを使っているけど、やはりこういったApple製品で統一する事で利便性が格段に上がる。
AirPodsはマルチポイントに対応している。
ここで気をつけてもらいたいのはマルチペアリングに対応しているイヤホンは結構多い。
マルチペアリングは複数のBluetooth機器とのペアリングを記憶できる機能のことを言う。ただこれは同時には接続できずに例えばマルチペアリングに対応しているイヤホンとiPhoneを接続中の時にMacBook ProでYouTubeを見たいとなった場合、iPhoneのBluetooth接続を解除してからMacBook ProとイヤホンをBluetooth接続しなければならない。
結構この作業が煩わしい。
だけどAirPodsはマルチポイントに対応している。
マルチポイントとは複数の機器を同時に接続できる機能だ。
これが最高なんだ。
この場合はイヤホンとBluetooth接続しているiPhoneを接続解除する必要がなく、MacBook ProとイヤホンもBluetooth接続されている為、iPhoneの音源を切ればそのままMacBook Proの音を出せるようになる。
これが本当に素晴らしくて、機器の切り替えもとてもスムーズだ。
Apple製品はこういった連携がとても素晴らしいのでどんどんApple製品で埋め尽くされていくんだろう。
そしてこのAirPodsも同様に手放せない商品になっていく。
長期で使用していて気になってきたのはバッテリーの持ちだ。
あくまで充電式なので単純にバッテリーは劣化していく。
以前のように5時間持つっていうのはなくなってかなり頻繁に充電が必要になってきている。
この事からも新型のAirPods発売が待ち遠しい。
ただ恐らくAirPods本体は変わらずに充電ケースだけワイヤレス対応のものが発売されるだけなんじゃないかと思っている。
ただ製品としては本当に良くできたものなのでApple製品を愛用している人にこそぜひ使って欲しい商品だ。
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