突然Happy Hacking Keyboardの新作が発表された!
昨年の12月10日に第3回目となるHHKBユーザーミートアップ vol.3が開催された。
今回はこのミートアップ前に新製品の発表会があり、ミートアップに行く前に新製品が登場した事をTwitterで知りとても驚いた!
今回のミートアップ中に発表されるかなと呑気に思っていたところからの不意打ちだったのでテンション上がった。
早くミートアップに行って新製品を試したいと足早に会場へ向かうとたくさんのHHKBの新作が並んでいて、みんな試打をしていた。
そして僕もHappy Hacking Keyboard Professional HYBRID Type-Sの英語配列を購入!
最近までHappy Hacking Keyboard Professional BTを使用していたし、今までも様々なHHKBやREALFORCE、NIZを使用してきたので今回の新作HHKBで感じた事を記していきたい。
Happy Hacking Keyboard HYBRID Type-Sの特徴
今回のHappy Hacking Keyboard Professional HYBRID Type-Sは(めちゃくちゃ名前長い)今までのユーザーの不満を一気に消してきた製品になった。
最近のMacBook Pro16インチにしてもユーザーの意見を反映する例は増えてきてる気がする。元々のユーザーの不満というのは
- Type-Sモデルに墨のモデルが欲しい
- BTモデルの接続が切れやすい
- 複数のデバイスで使用する際の切り替えをスムーズにできるようにして欲しい
- 有線と無線の両方に対応して欲しい
- キーマップできるようにして欲しい
といった事が挙げられると思う。
そして今回これらの改善点は全て改善された!
さらに今回は3種類のモデルが発売。
1番の上位モデルはHappy Hacking Keyboard Professional HYBRID Type-S。
そしてこのモデルに静音性を無くした(と言ってもそこまでうるさいわけじゃない)Happy Hacking Keyboard Professional HYBRID。
更にキーマップやBluetooth機能、静音性を取ったシンプルなHappy Hacking Keyboard Professional Classicが発売されている。
圧倒的に初めに売れたのはHappy Hacking Keyboard Professional HYBRID Type-S。
そしてこの静音性を重視せず、逆に打鍵感や打鍵音を楽しみたい人はHappy Hacking Keyboard HYBRIDを選んでいるみたいだ。
そして今回僕が購入したのはもちろんHappy Hacking Keyboard Professional HYBRID Type-S 英語配列の墨だ。
恐らく一番人気のモデル。
HHKBを使う人は他のキーボードに比べて英語配列を使う人が多い気がする。
ただ日本語配列に慣れている方や、なんと言っても矢印キーを単独で使いたい人は日本語配列一択だと思う。
僕も今回どちらの配列を買おうかとても悩んだが、やはり一番下のキー配列のシンプルさ、DeleteキーがEnterキーのすぐ上にあってEnterキーも横に長いこの配列がベストだったので英語配列をチョイス。
矢印キーはFnキーとの組み合わせで行う事になるのでもちろんできれば単独キーが良いけど、英語配列の他のメリットを重視した。
写真でHappy Hacking Keyboard Professional HYBRID Type-Sを見ていく。
こちらが外箱。
Happy Hacking Keyboard Professional BTの箱にも似ているけどそれに比べると少し明るめの墨色の箱になっていた。
習字で力強くHYBRIDと入っている。これはPFU社員の弟で書道家の深谷勇介氏が書いているとの事。
側面にも商品名。
今回のHHKBは外箱ではType-Sモデルなのか区別が付かなくなっている。
こちらがHappy Hacking Keyboard HYBRID Type-sだ!
パッと見ではHappy Hacking Keyboard Professional BTとの違いが感じられない。
ただそれだけ洗練されたデザイン。
とにかく格好良い。毎回白にしようか悩んだりもするんだけど長く使うと紫外線で黄ばんでくる白は候補から外した。
白の無刻印モデルは特に格好良いんだけどな。
そして白の刻印モデルは特に印字が見やすいのでそれも捨て難かったりする。
それでも今回も墨を選んだ。
習字の硯のような重厚感あるキーキャップがたまらない。
キートップの変更点に気づいた。
以前の墨のキートップよりも間違いなく印字が濃くなって見やすくなっている。
これは無刻印をやめて印字有りにした際の嬉しい誤算だった。
滅多にキートップは見ないけど、記号や数字の位置を探しやすくなったのはとても大きい。
これ、単品でキートップを購入した時にはまだ前のキートップのままだろうから、貴重な物。
手触りにも少し違いがあるように感じる。
この新しいHHKBのキートップに関しては従来のよりもサラサラしている。
前のキートップはしっとりしているっていう表現が近いと思う。
比べてみると結構違った。
墨色はやはり格好良い!
そしてこの墨色もBTモデルと比べると若干薄くなっている事がわかった。
なので印字が見やすい原因は印字が濃くなったというよりはキートップ自体の色が薄くなって印字がハッキリと見えるようになったからかもしれない。
またもう1つ発見したのはキートップの軸がよりタイトに作られているという事。
試しにキートップを引き抜こうとするとBTモデルよりも強い力を入れないと抜く事ができない。
最初はキーボード側の軸がタイトになったのかと思ったんだけどHYBRIDのキートップをBTモデルにハメてもBTモデルのキートップよりもタイトだった。
今回のキートップの若干の変更により打鍵感は変わってきているように感じた。
こちらは電池部分。
前回のBTモデルよりもこの出っ張りの幅は狭くなった。
それでも不格好ではあるけど、HHKBのコンセプトに沿うとやはり長く使ってもらう為にも乾電池式が良いそうだ。
確かにバッテリー式だとバッテリー自体の寿命の方が早いだろう。
このデザインは辛いところはあるけれどそれでもそのコンセプトを考えれば納得できる。
この幅が短くなった事により、電池ケースの外に電源ボタンが配置されるようになった。向かって右側は新しく搭載されたUSB-C端子。
このUSB-C端子になったのはとても良い。最近はすっかりUSB-Cを使ったデバイスも増えてきたのでケーブルも統一して使用できたりする。
iPhoneはいつlighteningからUSB-Cへ・・・。
電源ボタンの周りがより広く縁取られて押しやすくなった。
それとこれも大きなメリットなんだけど電源をつける為に押していないといけない時間がBTに比べて短くなったと思う。
電源OFFにかかる時間はそこまで変わらないかな。
だけど電源ONは短くなったはず!
こういった説明書に載っていない部分が結構あるのでこのブログで積極的に叫んでいきたいなと思う。
こういうところ大事だよね!
USB-C端子部分。これによりついに有線無線両方で使用できるようになった。
NIZの製品が既に対応してはいたのでそれに追いついた形。
逆にREAL FORCEはまだ無線に対応していない。
有線で繋げるメリットも結構あって、
- 電池がない場合でも使用可能。
- デスクトップで使う場合、有線で繋いでおけばキーを押すだけでスリープから立ち上がれる。BTの毎回電源ボタンを押すのはめんどくさい場合にはとても良い。
- 電池がない場合でもモバイルバッテリーで給電しながらBluetoothで使用できる。
こういった使い勝手の大きな改善がHappy Hacking Keyboard HYBRID Type-Sの特徴だと思う。
また、今回もBTモデルと同じようにチルトは3段階で使用できる。
まずはチルトを立てていない状態。
僕は現在これで使用している。
これが1段階チルトを立てた状態。
たまにこれでも使う。こっちの方が打ちやすく感じる時もあるのでまだあまり自分の中では固まっていない。
そしてこちらが2段階目も立てた状態。
これになるとかなり高くなって個人的には少し打ちづらく感じるが、人によると思う。
基本的にこのチルト本来の目的は印字を見やすくする為にあるらしい。
そして今回もこのシリンドリカル・ステップ・スカルプチャー機構により、キー配列がカーブを描いて打ちやすい構造になっている。
そうそう、付属品も一応紹介。
とてもシンプル。
これらの説明書と既にHHKBに入れてしまったけど乾電池2個。
このくらいのシンプルさもまた良いよね。
他のキーボードとの違い
そして気になる他のキーボードとの違いについてだけど、まず今まで僕が使ってきた静電容量無接点方式のキーボードは
- Topre REALFORCE R2 日本語108配列 R2-JP4-BK
- Happy hacking keyboard Professional2 英語配列 白
- Happy hacking keyboard Professional JP Type-s 日本語配列 白
- Happy hacking keyboard Professional BT 英語配列 墨
- NIZ ATOM66
で、この辺りを使ってきて更に静音リングであるKBDfansに売っているSilence-XやKeyClackで売っているTopre Silencing Rings v2、更にはラバードームもKeyClackで売っているBKE Topre Dome ReplacementsもLightタイプとUltra Lightタイプを試した事がある。
今までHappy hacking keyboardを解体した回数は100回は優に超えていると思う。
それくらい静電容量無接点方式に関してはベストを求めて色々と試してみた。
実はこの新しいHHKB HYBRID Type-sに関しても既に解体し、BTのラバードームと入れ替えてみたりもした。
そんな病気を患っている僕が書く他のキーボードとの違いに関して詳しく記してみたい。
これから書く項目は機能面ではなく、あくまで打鍵感と打鍵音に関して。
ちょっと箇条書きしてみる。
- 押下圧は45gと表記されているが、明らかに打鍵感は以前のHHKBよりも軽い。恐らく30-35gのライン。
- 30gモデルのREALFORCEよりは若干タクタイルが強い。
- ATOM66との押下圧に関しては同じくらい。ただ、タクタイルはHYBRIDの方が強い。
- あと音は違う。ATOM66がポクポクという打鍵音に対してHYBRIDはサクサクという音。
- 前述したようにキーキャップがHappy hacking keyboard Professional BTの墨と違って変わっている。
- BTのキーキャップの方は少ししっとりとした感触だけどHYBRIDの方のキーキャップはサラサラ、ザラザラといった感触になっている。
- 文字の印字に関してもHYBRIDの方が濃く見やすくなっている。これはキーキャップそのものが変わったからかもしれない。
- 音に関してはBTモデルにSilence-Xを付けた方が静かではある。
- HYBRID Type-sは本当に若干ではあるけど「カチャカチャ音」が残っている印象。
- スペースバーに関しては以前のモデルと比べ別の場所にグリスが塗られ、キーキャップもPBT素材になった事でかなり打鍵音は抑えられている。
こんな感じかな。
一応、今まで所有したキーボードとの打鍵音、打鍵感の違いに関しても書いてみる。
この中で所有しているキーボードがあれば参考にしてもらえるはず。
Topre REALFORCE R2 日本語108配列 R2-JP4-BKとの違い
- 打鍵感
HYBRID Type-Sの方が圧倒的に軽い。
タクタイルはREALFORCE R2の方が強い。
- 打鍵音
HYBRID Type-Sの方が静か。(静音モデルだから当たり前でもある)
HYBRID Type-Sはサクサク、REALFORCE R2はカチャカチャ(更にキーが戻る時にバネの音も若干する)
Happy hacking keyboard Professional2 英語配列 白との違い
- 打鍵感
HYBRID Type-Sの方が圧倒的に軽い。
その為タクタイルはHappy hacking keyboard Professional2の方が強い。
- 打鍵音
HYBRID Type-Sの方が静か。(静音モデルだから当たり前でもある)
HYBRID Type-Sはサクサク、Happy hacking keyboard Professional2はカチャカチャ(バネの音はしない)
Happy hacking keyboard Professional JP Type-s 日本語配列 白との違い
- 打鍵感
HYBRID Type-Sの方が軽い。(一番感覚は他のキーボードと比べて近い)
タクタイルはProfessional JP Type-Sの方が強い。
- 打鍵音
打鍵音に関しては同等。
ただProfessional JP Type-Sの方がキーがかすれるような音がある。
Happy hacking keyboard Professional BT 英語配列 墨との違い
- 打鍵感
HYBRID Type-Sの方が圧倒的に軽い。
BTはキーキャップの材質の違い含め少ししっとりとした手触り。
- 打鍵音
BTはHappy hacking keyboard Professional2同様、カチャカチャとうるさい。
ちなみに下記はHappy hacking keyboard Professional BTを更に改造した時の印象を書いていく。
Happy hacking keyboard Professional BT 英語配列 墨をベースにSilence-xを入れた場合
- 打鍵感
オリジナルのBTに比べてタクタイルが弱まる。
若干キーストロークが短く感じる。
- 打鍵音
HYBRID Type-Sよりも静か。
Happy hacking keyboard Professional BT 英語配列 墨をベースにSilence-xを入れて更にBKE Topre Dome Replacementsを入れた場合
- 打鍵感
Light:かなりタクタイルが強く、押下圧も50gでも更に重く感じる。ゴツッゴツッとした打鍵感。
Ultra light:押下圧は40gと表記されているもののBTのオリジナルラバードームの45gと同等に感じる。ただタクタイルはオリジナルより強い。
- 打鍵音
Light:オリジナルのBTよりもうるさい。
Ultra light:Lightに比べれば若干打鍵音は抑えられている。
基本的にはそれぞれのキーボードと比べてこういった違いがある。
僕自身はその後このHYBRID Type-sの打鍵感が軽すぎるのではないかと思い、BTモデルのラバードームと入れ替えてみた。
その結果、完璧だと思ったが、使い続けているうちに段々とその押下圧の重さから小指が疲れてくる感覚があり、再度元のラバードームに戻して今は使っている。
タクタイルは少し損なわれるが、とても軽い打鍵感でたくさんの文章を打っているとどんどん病みつきになっていく感覚があるので自分の中ではこれが正解なんだと思う。
色々な違いを書いてきたが、海外も含め、キーボード界隈は常日頃から自分のベストなキーボードを追い求めている。
もちろん人がオススメするキーボードは良いのかもしれないが、やはり人によって好みは全く異なるので自分好みのキーボードを見つけてもらいたいと思う。
今回新発売したこのHappy Hacking Keyboard Professional HYBRID Type-Sはこの打鍵感、打鍵音はもちろん、今までユーザーが持っていた不満を一気に解消してとても機能面においても優位性を出してきたモデルだと思うので金額は高いが強くオススメできると思う。
そこをベースにこれから色々なキーボードに触れてみるのも良いし、このキーボードで満足いけばそのまま多くの文章やプログラムを書いていってもらえれば良いんじゃないかな。
これから皆さんのHappy Hacking Keyboardライフが充実したものになってもらえれば嬉しい。
僕はもうここらで終えたい。たぶんこのキーボードがベストなはず。たぶん。
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