ノイズキャンセリングが別次元となった大ヒット商品、SONY WH-1000XM3の長期使用レビューをします。
こんにちは!プロフットバッグプレイヤーの石田太志(@TLOG0405)です。
大ヒット商品となったSONYのWH-1000XM3の長期使用レビューをしたいと思います。
かなり使ってきました。
この製品はSONYのノイズキャンセリングヘッドホンとして3代目という事でかなりブラッシュアップされています。
WH-1000XM3のレビュー前に比較用として、こちらも長く使っていた初代モデルMDR-1000Xも紹介しながら比較したいと思います。
とりあえずとてつもない進化をしています。
こちらは初代モデルのMDR-1000X。
こちらは初代モデルではありますが、箱デザイン含めとても洗練されています。
初代からヘッドホンのデザインは格好良いです。
初代モデルからLDACやDSEE HXに対応しています。
まずLDACとは
そもそもLDACとはSONYが新規開発したハイレゾ音源をBluetooth経由でも伝送可能にする音声圧縮技術の事を言います。
既存技術であるSBC接続に比べ最大約3倍の情報量を伝送します。
LDACに対応した機器間では、ハイレゾ音源をはじめ、従来からお持ちの音源もワイヤレスで高音質なサウンドを楽しめます。
ただ、残念ながら現在はiPhoneではこの技術には対応していないです。
とても残念。
もし専用のDAPを使わない場合はiPhoneではなくLDAC対応のAndroid製品を使った方が音は良くなるでしょうね。
僕はiPhone 11 Pro MAXを使っているので使えていない状況です。
前にAndroidで流した事がありましたが、結構音質は違いました。
次にDSEE HXとは
楽曲データが本来持っている情報を予測・復元することで、CDや圧縮音源にハイレゾ品質の臨場感をもたらす事ができる技術がDSEE HXです。
これがあれば先程のLDAC対応製品でなくともハイレゾ品質の音源を聴く事が可能に。
iPhoneでもこの技術は使えます。
あくまでiPhone使い目線で書いていきますね。
また2018年秋からはAI技術を組み込む事で更なる進化を遂げているようです。
確かにこのMDR-1000Xは2016年発売、そして最新モデルのWH-1000XM3は2018年秋発売なのでこのDSEE HXにも実際に差を感じます。
こちらが初代モデルのハードケース。
初代モデルはサックリと紹介していきます。
こちらはレザー調のハードケースになっていて後述するWH-1000XM3のハードケースより圧倒的に好きです。
使用感があって汚れてしまっていますが、こちらは背面。
外側にメッシュ素材のポケットがついていて、飛行機を使用する際などのチケットの保管などにも使えます。
そしてこちらが本体のMDR-1000X。
ハウジング部分がレザー調になっていて手触りが抜群です。
初代モデルからハウジング部にタッチセンサーを内蔵していてこちらで再生や停止などの操作を行う事が可能です。
この辺りはBOSEのQuietComfort35と大きな違いです。
裏面のパッドは柔らかく作られていますが、現在の最新モデルやQuietComfort35に比べたら遠く及ばないです。
僕は大丈夫でしたが、このヘッドバンド部が結構割れてしまうという方も多かったようです。
この辺りも最新モデルでは改善しています。
そして今回の主役、WH-1000XM3を紹介します!
そして現在の最新モデルでフラッグシップモデルであるWH-1000XM3を紹介します。
毎回ブラックを購入しますが、このモデルは黒を基調にしながら、ロゴ部分などが上品なコッパー色でアクセントになっています。
箱は初代と同じようにやや右寄りにヘッドホン画像があります。
この辺の統一感はやはりSONYらしいです。
裏面には機能の紹介などが掲載。
こちらに案内されている「Headphones Connect」によりこのヘッドホンは大化けします。
箱はスライドして開封するシステム。中にはセットアップに関しての説明が記載されています。
5カ国語が掲載されています。
イラストもあり、シンプルでわかりやすいです。
ただ、正直僕は見ませんでした笑
早く開けたくなってどんどん進んじゃいます。
中にはよりしっかりとした説明書など。
こちらがヘッドホン本体が入っているハードケース。
MDR-1000Xの時とは違い、こちらのハードケースはファブリック素材になっています。
レザー調のものより汚れやすそう。
高級感に関しても初代モデルの方がありました。
ケースのサイズ感は小さくなっていて良いです。それでもヘッドホンを持ち運ぶとなるとそれなりのサイズ感にはなるのですが。
背面は初代モデル同様にメッシュに薄いものを入れられるスペースがあります。
このメッシュに関しては初代のものよりしっかりして1本1本の糸も太めでした。
ジップ部分もコッパー色になっていてとても格好良いです。
この辺りの統一感は改善しています。
そしてヘッドホンはハードケースに既に入って梱包されています。
こちらが本体!
マットな黒が最高。
本体を取り外すとハードケース内にはヘッドホンを収める方向が記載されているガイドの紙が敷かれています。
地味に入れる方向を間違えやすかったりするのでこのガイドは長期間使っていても重宝しています。
こちらが付属品。
3.5mmのイヤホンジャックケーブルと充電用のUSB-A to USB-Cケーブル。
航空機用のイヤホンアダプタが付属しています。
とりあえず充電用のケーブル短すぎ。僕は使っていませんでした。
WH-1000XM3。格好良い。
ただハウジング部分は初代モデルや2代目と違い、プラスチックのような質感になりました。
手触りは気持ちいいのですが、それでも個人的にはレザー調の方が良かったです。
高級感は損なわれましたが、デザインとしてはスッキリした印象になりました。
ただ、このロゴ部分などのコッパー色と黒との相性はとても良いです。
右のハウジング部にはNFCも内蔵されていてAndroidでNFCに対応したものであればペアリングも容易です。
iPhoneにもNFCは搭載されていますが、使えず。
そしてその右ハウジングの下部にはボタンが2つ搭載されています。
今までのモデルでは3つでしたが、こちらは2つに削減されています。
ヘッドホンを装着しながら見ずに操作する事がほとんどなので2つになった事でシンプルになり、操作性は上がりました。
この2つのボタンは電源ボタンとノイズキャンセリング・アンビエントサウンドモードを切り替えられるボタンが配置されています。
複数回クリックや長押しなどにも機能が割り振られています。
そして更に右ハウジングにはイヤホンジャックもあります。
これにより有線接続もできるので万が一バッテリーが切れた場合でも使える安心感は強いです。
バッテリーに関しては30時間も持つので基本的には切れる事はそうそうないのですが。
僕は結構バッテリー残量を50%以上保つようにしているので今までバッテリーが切れてしまったという事はないです。
それでも飛行機に乗る時には機内エンターテインメントを楽しむ為に有線接続を重宝しています。
そして左のハウジング下部にはUSB-C端子があります。
最近ではUSB-C対応製品が増えてきたので余分なケーブルを持ち運ぶ必要がなくなってきたのは嬉しいです。
iPhoneだけいまだにLightning・・・。
パッドはとても柔らかい素材になっていてこの辺りが初代と比べて大きく装着感が改善しました。
いまだにBOSE QuietComfort35には及ばないもののかなり快適性は近づいてきたんじゃないかなと思います。
その一つにヘッドバンド部のクッションの柔らかさも寄与していると思います。
初代モデルはこのヘッドバンド部が痛くなる事もありました。
装着感でSONYのノイズキャンセリングヘッドホンを避けていた人も多かったはず。
長時間つけていても痛くなる事がなくなったのでそこは安心して頂ければと思います。
どのくらい快適かというと僕は世界大会でアメリカやヨーロッパに行く事が多いのですが、大体飛行機に乗っている時間が12時間ほど。
その時にずっとこのWH-1000XM3を着けているわけですが、全く痛くならないです。
以前ご紹介したB&O H9iだと痛くなっていました。
もちろんQuietComfort35も快適です。
サイズ調整部分もより強固になったのか安定感があります。
カチッカチッっと段階的にサイズ調整が細かにできるので自分の頭にぴったりとフィットする事が可能だと思います。
実際の使用感はどうか。
ここからが特に大事。
実際に1年ほど使用してみましたがとにかく最高です。
そろそろ次のモデルであるWH-1000XM4の発売も噂されていますが、このヘッドホンを今買っても十分に満足できるんじゃないかなと思います。
ノイズキャンセリング機能に関しては今発売されているどのメーカーのどの機種よりも強いです!
ただこの機種含め、どのノイズキャンセリング機能を持った機種でも人の声を消して完全に無音になるわけではないのでノイズキャンセリングが搭載された機種を既にお使いの方からしたら確かに他のよりは強いなと感じる程度かも。
逆にノイズキャンセリングが搭載されたイヤホンやヘッドホンを使った事ない方は相当感動すると思います。
そういった方にぜひ使ってもらいたい商品だなと思います。
また機内で使用する際にも重宝します。
これで音楽を聴いたり、機内エンターテインメントで映画などを観ていれば飛行機のゴォー!といった音は全く気にならなくなります。
何も流していない状況でもノイズキャンセリングをONにしているとゴォー!からサァーっという音に変わるので機内でのノイズ除去にはかなりの力を発揮してくれる印象です。
ただヘッドホン特有の問題ですが、機内で寝る時にヘッドホン部分が当たって横に向けないのは嫌ですね。
また、ネックピローも素材によっては干渉してしまうのも残念なポイントではあります。
あと残念なポイントとしてはこれはヘッドホンというもの自体の問題なんですが、やはりモバイル性はイヤホンに比べてやはり辛い部分です。
この大きさにより「今日はヘッドホンは持っていかなくて良いか」という気持ちが芽生えます。
実際今はAirPods ProとER-4SRだけを持っていく事も多いですね。
では何のためにこのWH-1000XM3を使うのかというとやはりイヤホンでは出せない、迫力あるサウンドを体感したい、最強のノイズキャンセリングを使って集中したい、飛行機や新幹線などの移動の少ない場所で騒音をしっかりとカットしながら音楽に浸りたいといった場合にモバイル性がなくとも持っていきたくなる気持ちになります。
もちろん家の中で作業する際にも重宝しますね。
音質
音質に関しては初代モデルや2代目と比べても向上しています。
特にヘッドホンはドライバーが大きいものを搭載できるのでイヤホンでは出せない力強い音圧により迫力のあるサウンドを出すには最高です。
良い音で聴きたいが為にモバイル性が低くてもこのヘッドホンを持っていくという事は多々あります。
音は個人的には低音が強い感覚なのでHeadphones Connectというアプリを使用してイコライザで中高音寄りの音質に変えています。
イコライザで自分の音の好みに合わせられるのもこのヘッドホンの強みです。
この辺りがiPhone使いの方にはとても重要になってくるんじゃないかと思っています。
例えばAirPods ProだとiPhoneのiOS純正のイコライザは使えるものの実はこれは純正のミュージックアプリにしか適応sれません。
僕が愛用しているYouTube Musicなどではイコライザが使えないんです。
それがこのWH-1000XM3であればどのアプリでもイコライザは適応されるので音質を簡単に好みのものに変える事ができます。
この辺りは結構大事なポイントだと思います。
あとは音の立体感も素晴らしいです。
ヘッドホン特有のイヤホンに比べ音場の広さも感じますし、オーケストラなどの楽曲を聴くと楽器によってしっかり右と左で立体的に聴こえます。
また弦を弾く音なども生々しくてとても良いです。
ボーカルの高音が刺さる事もないし、シンバルやハイハットがシャリシャリいう事もなく繊細に音が聴こえます。
有線接続で電源をオフにして音楽を聴く事ももちろん可能ですが、その時の音質は良くないのでお気をつけください。
基本的には電源をオンにしてノイズキャンセリングもオンにして使うのが一番良いですね。
ノイズキャンセリング機能が付いたBluetoothヘッドホンであればこれを選べば間違い無いと思います。
ノイズキャンセリング
ノイズキャンセリング機能に関しては現在WH-1000XM3の右に出るものはないと思います。
ヘッドホンを装着した時点でヘッドホン特有の遮音性がありますが、電源を入れてノイズキャンセリングが始まるともう一段階遮音され静寂が訪れます。
これを使えばどこでも音楽に集中したり、音楽を流さずとも集中して作業したい場合などにもとても良いです。
飛行機や新幹線でのノイズキャンセリングが特に顕著に感じられます。
たまに外してみると騒音にびっくりするほど。
こんなに音がすごかったのかと驚きます。それと同時にWH-1000XM3のノイズキャンセリング性能に驚き満足します。地下鉄に良く乗る方にもオススメです。一定の音が出る場ではかなり騒音をかき消してくれます。
女性や子どもの声、アナウンスなどはある程度聞こえますね。
車が通る道路付近を歩く際にはノイズキャンリングはオフにしておいた方が良いです。
かなり静かになるので横や背後に気づかずとても危険です。
前にエレベーター待ちしていた時に後ろに人がいてびっくりした事もありました。
ノイズキャンセリングオフにしていてもある程度遮音性が高いので外部音を取り込める「アンビエントサウンド」を使用しておいた方が良いかもしれないです。
逆に言えばそれだけこのヘッドホンのノイズキャンセリングは優秀です。
初代モデルMDR-1000Xとの比較
初代モデルとの比較ですが、デザインでいうとよりコンパクトになって洗練されました。
デザインで一番改善したなと思うのはハウジングの大きさ。
これが初代モデルだと横の出っ張りが大きすぎてとても不格好でした。
それがWH-1000XM3はかなり改善されスッキリした印象になりました。
それでもまだボリュームあるなと感じるほどですが。
この点はBOSE QuietComfort35の方がスッキリしています。
またハウジング部は初代モデルのレザー調の方が好みです。
それ以外はデザインに関してはWH-1000XM3の方が優れていると感じます。
そして音質に関しても大きく改善。
聴き比べると顕著に差がわかります。
ヘッドホンを使用するのってやはり良い音質で聴きたいからという気持ちがあるからだと思いますが、MDR-1000Xではその恩恵を受けづらいです。
ノイズキャンセリングに関しては初代モデルも優秀ではありますが、WH-1000XM3には遠く及ばないですね。
音質、ノイズキャンセリング共に大幅に進化したWH-1000XM3は良いです。
ボタン操作やハウジング部に搭載されたタッチセンサーも感度の調整が行われているのか誤作動が起こることは大きく減りました。
まとめ
今回はSONYのノイズキャンセリングBluetoothヘッドホン「WH-1000XM3」の長期使用レビューを書きました。
まずノイズキャンセリングBluetoothヘッドホンが欲しかったら悩む事なくこの製品で間違いないです。
それはiPhoneでもAndroidでも。Androidならより高音質で音楽を楽しめると思います。
とても強力なノイズキャンセリングがついていてしかも取り回しの良いワイヤレス。
これだけで使う場面や頻度は大幅に増えます。
いつもこれを使っていたい気持ちになります。
あとはヘッドホン特有の大きさが問題ないかどうかですね。
ノイズキャンセリングの優秀さ、イヤホンでは出せない迫力ある音楽を聴きたいという気持ちが持ち運びのデメリットを超えられるかどうかがカギになるんじゃないかなと思います。
この製品がノイズキャンセリングヘッドホンの一つの到達点だと思いますのでぜひチェックしてみてください。
最後までお読み頂きありがとうございました。
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