知る人ぞ知るイヤホン。ETYMOTIC RESEARCH ER-4S長期使用レビュー。

イヤホン好きなら必ず知っているはず。ETYMOTIC RESEARCH ER-4Sをレビューします。

こんにちは!プロフットバッグプレイヤーの石田太志(@TLOG0405)です。

完全ワイヤレスイヤホン全盛の今、有線のイヤホンが淘汰されてきていますが、それでも音質を重視する方はもちろん今も良いDAPなどと一緒に有線のイヤホンで聴いているはず。

そんな方なら必ず知っているだろうイヤホン、ETYMOTIC RESEARCH ER-4Sをご紹介したいと思います。

知ってる方からしたら特に参考にならないかもしれないですが、共感してもらえると嬉しいです。

逆にこれから比較的安価で良いイヤホン(これも30000円は超えるんですが、沼はもっと深いですからね。)を探してらっしゃる方にはとてもオススメできると思いますのでお読み頂ければ嬉しいです。

ちなみに現在僕はこの商品は卒業していて、このER-4Sの新モデルであるER-4SRを使用しています。

後継機もやはり最高だった。ETYMOTIC RESEARCH ER-4SR長期使用レビュー。

2020年3月1日

ER-4SRはデザインも刷新され、よりスタイリッシュになっていたり、MMCXコネクタに対応したのでリケーブルの汎用性も広がりました。

その両方を試した人でさえもやっぱりER-4Sの方が良いという方も多いんです。

この辺りは好みになってきますが一つ言えるのは低音は弱くても良い!とにかく高音の伸びのある綺麗な音が聴きたいんだ!という方にはとても良い商品だと思います。

また、これはER-4SもER-4SRのどちらにも言える事なんですが、解像感がとても高いためそれを重視されている方にとってもとても良いと思います。

ちなみに僕は一度この商品を手放した事があるんですが、この音を忘れる事ができず、買い戻した経緯があります。

なぜ一度手放したのかという事に関してもお話しできればと思います。

まずは商品をチェック。

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ETYMOTIC RESEARCH ER-4Sの外箱です。

時代を感じさせるようなパッケージではありますが、爽やかな青をベースに商品画像が中央に配置されています。

この外箱については製造年月日によっては黒ベースの物もあるようです。

こちらの青い箱のモデルの方が製造は少しあとなのかな。

どちらにしても中身には違いはありません。

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外箱から出すとハードケースが現れます。

プラスチックではあるものの、真ん中のロゴが赤くキラッとしていて格好良いです。

ケースではありますが、持ち歩こうとは思わないサイズ感。

だけどこのくらいボリュームがあると高級感を感じさせてくれますね。

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ケースを開けるとER-4S本体や付属品が登場します。

付属品はこちら。

  • 3フランジイヤーチップ(フロスト・スモール)×1
  • 3フランジイヤーチップ(グレー)×2
  • フォームイヤーチップ×2
  • フィルターチェンジングツール×1
  • 交換用フィルター×4
  • 6.3φステレオ変換プラグ×1
  • シャツクリップ×1
  • 専用ポーチ×1

と充実の内容となっています。

結構タッチノイズが大きいのでシャツクリップは必須ですね。

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そいてこちらがETYMOTIC RESEARCH ER-4S本体!

全体が真っ黒でとてもシンプルです。

ER-4SRに比べて高級感はあまり感じられません。

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こちらがイヤホンヘッド部。

ETYMOTIC RESEARCHシリーズの特徴の一つとしてこの3段キノコと呼ばれる3段フリンジのイヤーチップの使用を推奨しています。

付属品にはフォームイヤーチップも付属していますが、この商品を使うならこの3段フランジがベストかなと個人的には思います。

左右の識別にはRの方に赤い丸印があります。

これより前のモデルはケーブルのコネクタ部分が青と赤に左右で分類されていました。

なので今回紹介している商品に関しては厳密に言えばETYMOTIC RESEARCH ER-4S-Bという商品です。

デザインは良い意味で言えば無骨な感じ。

ただやはりこのイヤホンがそんな良い音出せるの!?というのが聴く前に感じる事だと思います。

使用感

まず使用感ですが、これは本当に感想は分かれます。

この3段フランジをベースにお話すると、とにかく痛い!という方もいればもうこの3段フランジ以外のイヤーチップはいらない!最高!という方で両極端に分かれる印象です。

このイヤーピースは装着の仕方でかなり変わります。

こんなに奥に突っ込んで大丈夫!?というところまで入れなければならないから厄介。

耳を引っ張って耳孔を広げてER-4Sを差し込んでいきます。

上手くフィットできればしっかりと低音も出ますし、本来のこのER-4Sの実力を存分に発揮してくれます。

僕は結構このイヤーピースは好きなんですが、長時間使用しているとやはり痛くなってきますね。

それでもフィットした時の遮音性はノイズキャンセリングイヤホンを凌駕するほどのものになっているので他のイヤーチップも試しましたが、やはりこのイヤホンには3段フランジがベストだと思います。

なので3段フランジのイヤーチップに限って言うと僕は中間層ですね。嫌いでもなく、完全に好き!と言うわけでもない感じです。

実際にこのイヤホンを一度手放した理由がまさにこの部分で、長時間使用していると痛くなってくるので、こんな痛みに耐えながら聴き続ける必要があるのか?と自問自答しました。

そしてヘッドホンに向かったわけですが、このイヤホンの音質が忘れられなくて戻ってきたわけです。

他の面での使用感で言うと、ケーブルは長いです。

1.5mあるので、普段パンツのポケットにDAPを入れて聴く場合だと長すぎて煩わしいです。

そしてこのケーブルも硬いので取り回しが悪いですね。

有線のイヤホンケーブルはしなやかなものに限ります。

イヤホンをケースから取り出して聞こうとしてもこのケーブルの硬さから音楽を聴くまでに結構時間がかかってしまいストレスがかかります。

また、変なねじれを起こしたりとにかく使い勝手は良くないです。

あとはリモコンがないのも完全ワイヤレスイヤホンなどに慣れていると辛いですね。

そしてタッチノイズは本当にひどいです。

SHURE掛けした方が良いんじゃないかと思うほど、タッチノイズが多く入ってきます。

これはケーブルの硬さが起因しているんじゃないかなと思いますね。

一度もリケーブルはした事がないのでこの辺りは改善するのか知りたい事の一つではあります。

シャツクリップの使い勝手は良いです。これにより、暴れるケーブルをシャツに付けておく事でブラブラしないので助かります。

タッチノイズも少しは軽減されるので良いです。

正直使用感が良い!という部分はER-4Sを耳に装着した時の上手くはまった時のフィット感の良さくらいかなと思います。

音質

そして大切な音質について。使用感が悪いのにそれをも凌駕して使いたくなる感情にしてくれるのはまさにこの音質なんです。

今では複数のBA型ドライバーを採用している有線イヤホンが多く出ている中、このER-4SはシングルBAという攻めの商品。

やはりマルチBAの方が優れているんじゃないかと思われがちですが、このシングルBAという作りにより、とてもマルチBAと違ってシングルBAの音を汚さず、自然なまま耳に届けられるのでスッキリとした音楽を聴く事が可能になるのかもしれません。

このイヤホンの特徴はとにかく綺麗で伸びやかな高音。

個人的には今のところ、高音に関してはこれ以上のものは無いなと感じているほどです。

そして解像度。

ボーカルの息遣いやシンバルの音、ギターのスラップなど様々な音が粒状に綺麗に聞こえます。

この解像度はこの綺麗な高音を奏でられるからなのか、この解像度が高いから綺麗な高音を奏でられるのかは素人なのでわかりませんが、自分の耳を信じてこの音はとても良いものだと感じています。

また、低音が弱いという意見も散見されますが、確かに他のイヤホンに比べると低音は中高音に比べると少し迫力には欠けるかもしれません。

EDMなどのズンズン響くような低音を好む方にはオススメできないイヤホンだと思います。

それでも締まった良い低音が出ていると感じます。

僕のような中高音を重視している方にはぜひ試して頂きたい音質です。

そして音場は狭めですね。

この点に関してはER-4SRの方が広いです。

なので純粋なリスニングを楽しむ意味では新型のER-4SRが良いかなと思います。

こちらのER-4Sはこれぞまさしくモニターイヤホンなんだと思わせられます。

メリット

ここからはメリットとデメリットをお伝えできればと思います。

まずメリットとしては圧倒的な音質です。

この音質を知ってしまうと一度は他のイヤホンにいきたくなったりもするんですが、最終的にこれに戻ってきてしまう中毒性があります。

また、3段フランジがフィットする方にはこれも中毒性があり、3段フランジ以外のイヤーチップを受け付けられなくなる身体になるでしょう。

これはメリットと言えるのかは不明ですが。

今考えるとやっぱりメリットはめちゃくちゃ少ないです。

実際言えるのはこれくらい。

ただ、このメリットがデメリットを我慢させてくれるくらい大きなものとなっています。

とにかくこのイヤホンは使い勝手などは無視して音質を最重視する方に使ってもらいたいイヤホンです。

デメリット

デメリットはめちゃくちゃあります笑

ちょっと箇条書きにしてみますね。

  • ケーブルが硬い
  • リモコンがない
  • ケーブルが長い
  • 3段フランジが長時間つけると痛くなる
  • デザインが安っぽい
  • タッチノイズが大きい

基本的にはやはり使い勝手の部分にデメリットがあります。

正直、先ほどもお伝えしたように音質を最重視している方以外はやめておいた方が良いかもしれません。

3段フランジは合う方、合わない方がいるようですが、大抵の方は最初は違和感がすごいと思います。

そこでやめてしまう方も多いようです。

しっかり装着するポジションを研究してしばらくの間使ってみてください。

そうする事で慣れてくるはずなのでその部分はデメリットとは言えなくなるかもしれません。

ER-4SRと比べて。どっちを買うのが良い?

これは結構難しい問題です。

基本的には価格は高くなってしまいますが、最新のフラッグシップモデルであるER-4SRが良いと思います。

ER-4SRもちゃんと解像感が高く中高音も綺麗です。

それに加えてER-4Sよりも低音が良くなった気がします。

ただER-4Sの方が中高音は良かったな個人的には感じます。

音場は狭いのですが、それはそれで良かったなとも。

ただ使い勝手の面を考えるとER-4SRをまず買うのが良いでしょうね。

MMCXにも対応したし、ケーブルもしなやかなものに変わりました。

音質に関しても聴いていればER-4SRの方が良いんじゃないかと感じるほどでもあります。

本当に尖った人は一度このER-4Sをお試し頂くのは良い経験になるんじゃないかと思います。

まとめ

今回は普及の名作、ETYMOTIC RESEARCH ER-4Sをご紹介させて頂きました。

1991年に発売なので29年前のものなのにそれでも尚、マニアの間では親しまれている本当にすごい製品だと思います。

その間にどれだけのイヤホンが開発されてきたのか。

それなのにたどり着くのが29年前のこの製品なんです。

それだけ他では再現できない素晴らしい音質を持ったイヤホンなのでぜひ一度お試しになってみてください。

良い商品です。

最後までお読み頂きありがとうございました。









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